北海道佐呂間町を事務所と札幌市のアトリエを拠点に、北海道を代表する建築家・五十嵐淳のサイト。建築紹介、住宅設計・新築・マイホームに関するご相談などにも応える。

jun igarashi architects
illustration by Midori Kambara
© 2002-2009 Jun Igarashi Architects

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大石くんのオルドスレポート②

2日目会場

大石くん、2日目のレポートです。
細かな描写がとても面白く、
その場の雰囲気が伝わってきます。

Day 2 (25th June)

プレゼン前

とりあえず朝8:30からのプレゼンを見に行き、雰囲気を把握。
昨日の時点で分かっていましたが、
五十嵐事務所にあてがわれた席にびっくりです。
ほぼ中心。
1/250の模型を挟んでアイ・ウェイウェイが目の前にいます。
これは聞いているだけで緊張します。

さてさて、座る場所は他にはない訳で、
とにかく座ってプレゼンを聞くことに。
スケッチブックを引っ張り出して講義でも聴くかのように、
シャカシャカとペンを動かしているのは僕くらいでした。
学生モロバレですかね。
メモを取っている人はいましたが。

スケジュールに書かれていた1人1人に配分されている
プレゼン時間は15分、僕が聞いていた1人のプレゼン時間は7分。
移動やら、模型運び、
ブックを配るのを考慮したとしても全然違うけど、
今から内容を増やすのか・・・どうしようか・・・。
と、思っていたけど、プレゼンを聞いていて納得。
中国人の同時通訳者がいて、2、3文ごとに、
同じだけ中国語しゃべっていました。一安心です。

プレゼンは、皆さん堂々としていてさすがだなといった感じ。
内容はというと、後に控えた自分のプレゼンが気になって、
あまり集中して聴けず、
プレゼンしている人ばかりを見ていました。
ほんと、こんなにしっかりしているとはね。
またしてもビビってしまいました。
ただ、どうもプレゼンというよりも、
報告をしているような雰囲気も感じられました。

昼飯を食べた後は、
時間まではイメトレしようと部屋に戻りました。

プレゼン

プレゼン30分前。
ブック8冊と1/100を持って自分の席で待機。
その2つが前に重なると、前が見えません。
回りから見てさぞおかしいでしょうね。
でもしょうがないんです。両隣埋まってましたから。そうなんです。
外人さん達は意外とマジメで、皆様ずっとプレゼン聞いていました。
それがまたちょっとプレッシャーでしたね。

いよいよプレゼンのときがやって参りました。
見慣れたブックの表紙のオレンジが、
鮮やかにスクリーンに映し出されました。
不思議とそんなに緊張はしていませんでした。
イメトレ効果でしょうか。
KAZさんに胸を張れと強く言われたからでしょうか。
とにかく、いい感じです。
スタスタと前に出てって、ブックを配り模型を回していただきます。
そしてパソコンのもとに着席。準備完了。
あとはスムーズにプレゼンです。
いいタイミングで中国語が入ってくれて、
こちらとしては、いいペースでプレゼンできました。
藤岡先生(名工の英語が得意なデザインの先生)に言われたように、
ゆっくりと周りを眺めてみましたが・・・、暗くてよく見えません。
まぁ普通に皆様聞いているようです。
作戦として、
はじめに主催者側を少しもち上げるようなプレゼンをしたものの、
同時通訳者がいるくらいです。
英語を言った段階では反応なし。
ただ、中国語が終えても反応なし。残念。

めげずにプレゼンを続けます。
レーザーポインタを借りて、
一番大切な居室の環境のパートはしっかりゆっくりプレゼンしました。
本当はそんな付け焼刃的にレーザーポインタを使うなんて良くはないな、
と思っていたのですが、
棒では練習していましたし、
(まさかこんな広い所でやるとは思っておらず)要領は一緒、
ほどなくやれました。

こんな具合にプレゼンは無事終了。受けはどうだったか。
直後にはよく分かりませんでした。
とりあえずほっと一息です。
後ほど、藤本さん、KAZさんに、プレゼンに対して、
「堂々としていたよ。」と言ってもらえたときは、
うれしかったというか一安心、肩の荷が下りた感じでした。

インタビューと葛藤

プレゼンが無事終わったこともあって、一段落、
かなり落ち着いて周りが見えるようになりました。
やっぱりだいぶ緊張していたようです。
間違いなく今は顔が緩んでるんだろうなぁって分かるくらいです。
回りの反応もちょくちょく聴けましたし、
それらが良いものだったというのもあります。

そんなときです。
インタビューを受けてと突然FAKEの人言われました。
聞いてないことです。どうやら、みんな受けている様子。
どっかで情報を聞き落としたでしょうか。
西川さんにとりあえず電話して、
自分でいいのかと聞いてみる。
あまりよろしくないという御返事。
写真はさすがに大石じゃまずいから、
ボスのを撮って送っていいか聞いてみてとのこと。
FAKEの人にそれを言うと、
「何故あなたじゃ駄目なのかっ?」と怒り気味。
「あなたはボスの代わりに来ているんでしょう?」と、
事務所代表であるはずだ、というとこを押してくる。
まぁ御もっともですよ、普通なら。
ただ少し僕の場合は条件が違う。
送られて来てはいるものの、
別にとある事務所のようにこのプロジェクトを初めから任された、
事務所の担当者というのではない。
僕はあくまで、途中から加わった作業要員であった訳で、
どういった思考のプロセスを辿って、
何をどのように選択してきたかということは、正確には分からない。
確かにそうしたことを考えて北海道で過ごしていたし、
帰ってからもこのプロジェクトを眺めていたが、
やはり分からないことは多いのです。
クリティックに対しては技術的な話が主になると聞いていたから、
その点は大体は把握している。がしかしである。
そういった建築家の思考、
思想に立ち入るような質問は僕には答えられない訳です。
かといって「僕は実はただの学生なんで。」という訳にはいかない。
それは相手方に失礼ということもあるし、
やっぱり確かに五十嵐事務所を代表してきている、
ということになるからだ。
この葛藤にはずいぶんと後まで悩まされました。

最終的には僕がインタビューを受けました。
助かったことに、内容は大したものではなく、
このプロジェクトについてどう思うか?といったような、
きっと例のドキュメンタリーの、
一部なのだろうと容易に判断のつくものでした。
ドキュメンタリーというのも、
北海道で五十嵐さんがそれらしいものを、
撮っている連中がいると言っていたやつです。
アイ・ウェイウェイだけを始終追っかけているという。
確かにプレゼンルームにもそんな連中がいて、
プレゼンをしている当の本人を撮るのではなく、
プレゼンを聞いているアイ・ウェイウェイの顔を、
どアップで撮っているといった、
なんともおかしな状況がありました。
なるほどそのためのインタビューであれば、と考えれば、
まぁ気楽なものです。
こっちの説明はそうはいらない。
相手を立てればいいのですから。
案の定、そういった内容の質問ばかりだった訳です。

さて、写真はというと、ぐだぐだと断わり続けたものの、
とにかく撮らせろ!と言われ、仕方なく承諾。
(五十嵐さんの写真を送れるように、
担当者のアドレスはメールにてお伝えしてあるはずです。)カメラマンが、
ついて来い、と明るいホテルの室内庭園へ。
そこでそのおじさんカメラマンがバシバシ、バシバシと、
写真を撮ってくるのです。
まさにテレビで見たことのあるような、
モデルが写真を撮られているあの風景です。
光を集める反射板が自分に向けられ、ポーズとれだの、
模型を顔に近づけて持って、それを覗き込みながら、
カメラの方を見てくれとか。
おいおい、いくらなんでもやりすぎでしょ、という感じ。
撮影はほどなく終了。
帰り道、何故あんなに撮ったのか、
とおじさんに聞いてみると、おじさんいわく、
「72人も写真を撮っていたら、
みんな同じポーズじゃ飽きちゃうだろ。」とのこと。
・・・72人の普通の写真が並ぶ。
なるほど、確かにそうですね。納得。
写真を撮っているときは、
怪しいおっさんにしか見えなかったけど、
この人プロだな、という評価に変わりました。
にしても、モデルになるっていうのは、なんか嫌です。

その日の午後は、いろいろ終ったこともあって、
すがすがしい気分で過ごせました。

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